高血圧と飲酒の関係性

サイレンとキラーの異名をもつ高血圧。自覚症状のないまま進行し、気づいたときには深刻な事態にもなりかねません。今回は、高血圧と飲酒の関係性とお酒の適量はどれくらいなのかについてご紹介します!

 

 

アルコールの働き

高血圧 お酒の働きとは

 

昔からお酒は、「百薬の長」といわれてきました。お酒は、気持ちをリラックスさせたり、積極的な会話を促したりする効果があります。まずは、お酒が身体の中でどのように作用するのかを詳しく見てみましょう。

 

 

 

お酒が身体に及ぼす作用は、お酒の主成分であるアルコールによるもの。胃や肝臓、脳や血管などがその影響を受けやすく、過度の飲酒は内臓に大きな負担をかける原因となります。アルコールは脳を麻痺させる麻酔作用によって酔いの状態を作り出すのです。

 

 

血中濃度別でみる酔いの症状

酔いの状態は、6段階に分類することができます。それぞれのアルコール血中濃度と症状は次の通りです。

 

 

爽快期

血中濃度:0.02〜0.04%

 

本能や感情をつかさどっている脳の大脳辺縁系部分の活動が活発になり、気分がさわやかで陽気になります。

 

 

ほろ酔い期

血中濃度:0.05-0.1%

 

いわゆるほろ酔いと呼ばれる状態。体温が上がり、脈拍も速くなります。動作が活発になり、理性が失われやすくなります。

 

 

酩酊初期

血中濃度:0.11-0.15%

 

大声を出したり、気が荒くなったりします。まっすぐに歩くことができず、ふらついてしまいます。

 

 

酩酊期

血中濃度:0.16-0.3%

 

吐き気を感じたり千鳥足になります。小脳まで麻痺が広がっている状態で、嘔吐することもあります。

 

 

泥酔期

血中濃度:0.31-0.4%

 

脳の麻痺が広がり、今やっていることの記憶がありません。意識がはっきりとせず、言語もしっかり話すことができない状態です。

 

 

昏睡期

血中濃度:0.41-0.5%

 

麻痺が脳全体に広がっています。揺り動かしてもおきず、状況によっては死に至ることもある危険な状態です。

 

 

 

 

高血圧と飲酒

高血圧と飲酒

 

身体にさまざまな作用を及ぼすアルコールですが、高血圧との関係はどのようなものでしょうか。アルコールには、血圧を下げる作用があることもわかっていますが、長時間の飲酒は逆に血圧を上げてしまいます。

 

 

 

飲酒による血圧の上昇は、およその目安として1日アルコールが30ml(日本酒なら1合、ビール大瓶1本、ウィスキー2杯、ワイン2杯程度)で3ミリあがることがわかっています。アルコールを摂取することで血管が収縮し、脈拍が速まることで血圧があがることが原因と考えられており、塩分の多いおつまみをお酒と一緒に食べることで、その影響がより大きくなってしまうのです。

 

 

 

一日の飲酒が高血圧に影響する具体例としては、夜に飲むお酒は飲酒をしていないときよりも血圧が下がるという研究結果が明確になっていること。とはいえ、それも微々たるもの。高血圧に対応できるほどの効果はないということもわかっています。

 

 

お酒の適量とは?

高血圧 お酒の適量とは

 

酔っ払いの状態とは、脳細胞のアルコールの浸透度によって決まります。しかし、脳細胞を使って測ることはできないので、血液中に含まれたアルコール濃度を計測し、酔いの程度を測ることになります。

 

 

 

お酒の飲みすぎは決していい影響を及ぼすとは言えませんが、適度の飲酒は血行を促進し、脳梗塞や心筋梗塞などを軽減することがわかっています。

 

また、ワインやウィスキーの香りには「リラックス効果」があることがわかっており、ビールの主原料であるホップは、「アロマ効果」があるということもわかっています。一日のストレスを解消し、楽しく健康的にお酒を楽しむことは、お酒のメリットを生かすことになるのです。

 

 

 

しかし、「適度なお酒」とは人それぞれ。アルコールの分解能力によって、お酒の適量とされる分量は異なります。このアルコールの分解能力は遺伝によるものが大きく影響しています。そのため、お酒に強い・弱いは両親からの遺伝子によるものなのです。

 

 

 

ほろ酔いになる程度の量がいわゆる自分のお酒の適量と理解しておくことが目安と考えられます。お酒に強い人ならビール瓶1~2本程度、女性なら、この半分程度といえるでしょう。

 

 

 

お酒は楽しんで飲むことが大切。ゆっくり会話を楽しみながら飲みましょう。強いお酒は水割りや炭酸などで割って飲むこと。食べながら適量をたしなむ程度に飲むことがポイントです。

 

 

 

お酒を飲んで二日酔いになりやすい人や頭痛・眠気や汗をかく、顔が赤くなるなどの症状があるという人は、お酒に対する耐性が弱いことが考えられます。そのため、短時間の飲酒でも急激な血圧上昇の心配もありますので、注意が必要です。

 

 

 

お酒に対する自分の体質と高血圧をしっかりと理解して自己管理することが何よりも大切。お酒好きな人は特に気をつけてくださいね。

 

 

 

また、週に1~2回は休肝日をつくること。肝臓を休ませてあげることが大切です。さらに高血圧の人で薬を処方されている場合は、薬とアルコールを同時に摂ることは危険です。どうしてもお酒の場に出る必要があるときは、かかりつけのお医者さんに相談することをおすすめします。

 

 

高血圧の人におすすめのおつまみ

高血圧 おすすめのおつまみ

 

高血圧の人にとって大切なのは、お酒そのものよりも実はおつまみだということを理解しておきましょう。適度なお酒は、血行を促進し、動脈硬化の予防にもなります。問題なのは、お酒と一緒に食べるおつまみ。つい、味の濃いものや、塩辛いものを食べたくなってしまいますが、これが血圧を上げる最大要因なのです。

 

 

 

お酒を飲んでいると、枝豆や塩辛、漬物などの塩辛いものが食べたくなりますよね。これは、アルコールを摂れば摂るほど身体が塩分を求めてしまうから。

 

 

 

これが原因で、塩分を摂ることで食欲が促進され、アルコールも進む・・・という悪循環が生まれます。お酒を飲む場では、まず塩分の少ないものを注文すること。サラダやお刺身は調味料を調整して塩分は控えめにすることが大切です。

 

 

 

おすすめは、お刺身や焼き魚などの魚類、冷奴などの豆類、サラダや温野菜などの野菜類です。醤油やドレッシングなどの調味料は、脂肪分や塩分を高めてしまうので、かけすぎは厳禁。味が薄いようなら七味などで調節するのもよいでしょう。

 

 

まとめ

高血圧 まとめ

 

血圧を一時的に下げる効果があったり、動脈硬化を防ぐ効果があるなど、決して悪いことばかりのお酒ではありませんが、やはり飲みすぎは高血圧でなくとも控えたいもの。

 

 

 

WHO(世界保健機構)国際高血圧学会アメリカ高血圧合同委員会日本高血圧学界が出している高血圧の治療ガイドラインによると、

 

「アルコールは禁止しないが、1日の飲酒量は30ml以下、または20~30g以下に制限すること。女性はその半分くらいまで」と、なっています。また、一度にたくさんの量を飲むよりも平均して少量を毎日飲むほうがいいでしょう。ただし、イッキ飲みや、長い時間だらだらと飲むことは厳禁です。

 

 

 

とくに女性は、男性よりも身体が小さいこと、アルコールを分解する肝臓も小さいため、男性よりもアルコールの害を受けやすくなっています。高血圧でなくとも赤ちゃんへの影響も配慮して、妊娠中・授乳中の女性の飲酒はやめましょう。

 

 

 

飲酒が高血圧に影響しないようにするためには、お酒と上手につきあうこと。ストレスは高血圧の原因となるため、適度な飲酒で毎日のストレスを解消することが理想です

 

 

 

百薬の長としてお酒のメリットを最大限に生かすなら、適度なお酒を楽しんで飲むことが大切なのですね。

 

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